酒場の痴話喧嘩 

Hearthstone™についてお話しします。共感してほしい。

偶数デッキはミッドレンジデッキを面白くするのか?

(前置き:今回の記事の少ない情報をもとに予想して書いたものです。あくまで予想なので話半分にご覧ください。)

 

ユタ州です。ご無沙汰しております。

 

 

 

遂に!

新拡張!!

 

「妖の森ウィッチウッド」

 

が発表されましたね!!!!!

 

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私、ヒジョーにテンションが上がっておりますが、

モニター向こう側のハースストーンオタクの皆さんも≪グロマッシュ・ヘルスクリーム≫くらい待ちきれない気持ちでいっぱいなのではないでしょうか。

 

日本時間3月13日未明に行われた新拡張お披露目の動画で紹介された新カードは6種類。

 

その中でも私が特に気になったのはこのカード。

 

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そう、≪ゲン・グレイメイン≫です。

 

デッキ30枚すべてをマナコストが偶数のカードのみで構築することにより、対戦開始時にヒーローパワーのコストを1にするという、全く新しい効果を持つカードです。

 

私はこのカードが、これまでのミッドレンジデッキをより面白いものに変えてくれるのではないかと密かに期待しています。

 

その理由について長々と語ろうというのが、本記事の内容です。

 

さて、いつものアナウンスです。

本ブログは初心者の方にも読みやすいブログを目指しております。玄人ハースストーンプレイヤーの諸兄姉は、知っている部分は適宜読み飛ばしていただけると幸いです。

 

これまでのミッドレンジデッキの一長一短

 

アグロ、ミッドレンジ、コントロール

ハースストーンをそれなりに嗜んでいる方なら一度は聞いたことのある言葉だと思います。

 

アグロデッキは低コストカードを多く採用し、圧倒的速度でゲーム序盤に相手より優位に立ち、早期決着を目指すデッキです。

それに対し、コントロールデッキはゲーム序盤は相手の様々な攻め手を処理し、長期戦に持ち込んでから、ゲーム終盤に逆転を狙うデッキです。

 

一方、ミッドレンジデッキはアグロデッキとコントロールデッキの中間にあたるデッキです。序盤からコツコツと相手よりも優位に立てるように立ち回り、徐々に相手に圧力をかけていくデッキです。

 

コボルトと秘法の迷宮」環境において活躍したミッドレンジデッキは「性悪プリースト」、ナーフ前の「テンポローグ」あたりでしょうか。

 

 

 

突然ですが、私はミッドレンジデッキが大好きです。

 

ミッドレンジデッキはアグロデッキとは異なり、≪リッチキング≫や≪ティリオン・フォードリング≫などの高コストの切り札的なミニオンを採用できます。

 

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序盤からコツコツと相手を攻め続けてゲームを作り、切り札を召喚してチェックメイト

この王道を往くプレイングスタイルがたまらなく好きなのです。

 

 

ただ、プレイングスタイル自体は大変好みですし、採用できるカードの幅も広いのも好ましいのですが、ミッドレンジデッキはプレイヤー視点で見るとプレイングの幅が狭いという欠点があります。

 

ミッドレンジデッキでは、「使えるマナコストの上限と同等のコストを持つカードをプレイすること」が理想の動きである場合がほとんどです。

つまり、1ターン目は1コストのカードを、2ターン目は2コストのカードを、3ターン目は......といったような一連の動きが、基本的な勝ちパターンになってしまうので、どの試合も似たような内容になってしまうことが多いです。

 

もちろん、ヒーローを殴るかミニオンを殴るか?の選択や、相手の除去カードのケアをするか?の選択でプレイングスキルの差が出るとは思います。

しかし、手札のどのカードをプレイするか?という選択を迫られることがあまりなく、なんだかんだでマナコスト順にカードを並べていく、正に「7並べ」的なプレイが正解となる場合が多いのがミッドレンジデッキではないでしょうか。

 

これは、低コストカードから高コストカードまでバランスよく採用されており、序盤からコツコツと優位に立とうとするプレイングスタイルをもつ従来のミッドレンジデッキから取り除くことのできない欠点です。

 

 

偶数デッキはミッドレンジデッキ

 

偶数デッキの話に戻りたいと思います。

≪ゲン・グレイメイン≫と対を成すカードとして紹介された、≪月を食らうものバク≫はデッキを奇数カードのみで構成することによりヒーローパワーを強化する効果をもっています。

 

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こちらのカードは、ウォリアーのヒーローパワーを「装甲4を得る」へと強化して、その昔≪ジャスティサー・トゥルーハート≫を使用して一世を風靡したコントロールウォリアーのようなデッキが組まれたり、

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はたまた、ハンターのヒーローパワーを「相手ヒーローに3ダメージを与える」へと強化して、攻撃的な低コストミニオンを大量採用したアグロハンターが組まれることが考えられます。

 

現時点での情報でも、強いかどうかはさておき、様々なタイプの奇数デッキが考えられると思います。

一方、偶数デッキの多くがミッドレンジデッキになるのではないかと私は考えています。

 

≪ゲン・グレイメイン≫は、基本ヒーローパワー(注1)のコストを減らす効果を持っています。この効果は、ゲーム序盤ほど強力にはたらくことは想像に難くないです。

(注1)≪縛鎖のラザ≫のように、≪影刈アンドゥイン≫のようなヒーローカード使用後のヒーローパワーを下げることはできないので注意。

 

(10マナ分行動できるときに、1ターンに一度しか使えない基本ヒーローパワーのコストが1だろうと2だろうと大差ないですよね。)

そのため、ゲーム序盤マナを余らせることが多く、長期戦になりやすいコントロールデッキではあまり採用されないのではないかと考えています。

例えば、コントロールメイジですが、≪ドラゴンの憤怒≫のような強力な全体除去呪文の採用を諦めてまで、ヒーローパワーのコストを下げようとする人はあまりいないのではないでしょうか。

 ドラゴンの憤怒.png

 

 

また、アグロデッキで利用するのも難しそうです。

アグロデッキは早期決着を目指すデッキであるので、低コストカードを多く採用し、序盤からミニオンを展開し、強力な盤面を作っていく必要があります。

当たり前ですが、ミニオンは一度出してしまえば処理されない限り、ノーコストで毎ターン攻撃をすることができます。

使うたびにマナコストを消費するヒーローパワーのコストを下げるためだけにデッキを制限するくらいなら、攻撃的で使いやすいミニオンをもっと採用したいと考えるのが普通ではないでしょうか。

パラディンのヒーローパワーでミニオンを召喚できますが、手札消費を気にして≪シルバーハンド新兵≫を出すよりも、≪有徳の守護者≫を出す方が、攻撃的なスタイルにより適していますよね。)

 SilverHandRecruit.pngf:id:sofutah:20180314175247p:plain

 

 

一方で、ミッドレンジデッキを偶数デッキにするメリットはあると私は考えます。

そもそもヒーローパワーは手札消費をせずにいつでも使えるというメリットをもっているため、その性能自体は1コストのカードよりも弱く設計されています。

そのため、ヒーローパワーを2コストで使うのは明らかなテンポロス(注2)なので従来のミッドレンジデッキではあまり好ましい選択ではありませんでしたが、1コストで使えるのであれば若干のテンポロスではあるものの、手札消費をせずにいつでも使えるというメリットも相まって、十分選択できる択であると思います。

 

(注2)ここでのテンポロスは、使用できるマナコストに見合わない行動、的なニュアンスで使っています。

 

不安定であるものの、「7並べ」な動きができたときにより強く速いのが従来のミッドレンジデッキであるとすれば、

スピードは落ちるものの、ヒーローパワーを挟みながら戦うためより安定するのが偶数ミッドレンジデッキなのでは、と私は考えています。

 

偶数デッキはミッドレンジデッキを面白くするのか?

 

今日の本題です。

私は、偶数デッキがミッドレンジデッキのもつ7並べ的な性質を薄めてくれるものであると期待しています。

 

繰り返しになりますが、7並べ的な性質は、7並べプレイができたときは勝てて、できなかったときは負けるという印象をプレイヤーに与えますし、実際のプレイング中は7並べ的なプレイをするのが正解であることが多いので、試合が単調になりやすいです。

 

一方、偶数ミッドレンジデッキは、低コストカードから高コストカードまで採用しながらも、奇数は採用していないので、欲しいマナコストのカードを引ける確率がより高いです。

当たり前のことですが、2ターン目に2コストのカードを引ける確率は、偶数ミッドレンジデッキのほうが高いのです。

 

また、偶数デッキの理想の動きとして、2ターン目は2コストのカードをプレイし、3ターン目は2コストのカードとヒーローパワーをプレイします。

したがって、2ターン目に手札に2枚の2コストのカードがある場合、どちらの2コストのカードを先にプレイするか?という選択を迫られることになります。

 

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偶数ミッドレンジデッキでは、こうしたが選択に迫られる場面が格段に増えるはずです。

ターンが進めば上のような単純な2択よりもさらに複雑で難しい選択に迫られるはずです。

そうなれば、プレイヤーは自分の個性をプレイで表現できるようになり、今までよりプレイがエキサイティングなものになるのでは、と私は考えています。

 

 

偶数ミッドレンジデッキは、 従来のプレイングスタイルを持ちながらも、ミッドレンジデッキが本質的に抱えていた欠点である「7並べ」を解消する革新的なデッキとなりうるのです。

 

新しいデッキ制限の形

 

ハースストーンの開発側はこれまでに様々なデッキテーマを提供してくれています。

特に最近はデッキを制限することをプレイヤー側に強く意識させるようなカードが増えています。

  

≪ジャングルの巨獣たち≫など、特定カードのプレイを要求するクエストカード、

≪ケレセス公爵≫など、特定のマナコストカードの使用を制限するカード、

≪性悪な召喚師≫など、高コスト呪文のみで構成することを要求するカード、

≪こっちへ来い!≫など、ミニオンの使用を制限するカード。

コボルトの秘宝の迷宮」で登場した召集というキーワードを持つカードもデッキに制限を与えるカードとも言えるかもしれません。

 

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性悪な召喚師.pngこっちへ来い!.png

 

 

以上の通り、マンモス年では様々なデッキ制限を与えるカードが登場しました。

 

マンモス年以前も、スタンダード制度導入前に発表された≪レノ・ジャクソン≫や、クラーケン年に発表されて、つい最近にナーフされるまで猛威を振るっていた≪縛鎖のラザ≫も、ハイランダーデッキの使用を要求するようなカードでしたよね。

 

レノ・ジャクソン.pngf:id:sofutah:20180314171207p:plain

 

こうしたデッキは、私たちにデッキ構築やプレイの面で新鮮さを与えてくれる一方で、デッキ制限という大きなコストへのリターンとして、単体のカードパワーが強くなりすぎるきらいがありました。

≪ケレセス公爵≫を2ターン目に、≪縛鎖のラザ≫を5ターン目に出される度にため息をつく、そんな経験ありませんか?

 

カードゲームである以上、ドローの運に勝ち負けが影響するのはある程度仕方のないことですが、これらのカードは少し度が過ぎていたと私は思います。

 

今回発表された、≪月を食らうものバク≫や≪ゲン・グレイメイン≫の効果は「対戦開始時」に発動します。特定のカードをドローをしなくてもデッキ制限の恩恵を受けられるのです。

したがって、ゲームの勝敗は以前のデッキ制限カードを用いたデッキよりもプレイングに依存しやすくなったといえると思います。

 

このシステムは画期的です。

実際に、既存のデッキ制限カードよりも好ましい物なのかはプレイするまでわかりませんが、とても期待できる、ということは確かです。

 

偶数デッキは使われるのか?

 

正直な話、偶数デッキにした代わりに基本ヒーローパワーのコストを下げる、という効果はコストに見合わないと思っています。

ですので、今後なんらかのヒーローパワー関連カードが発表されていくのだと思います。

例えば、すでにスタン落ちしてはいますが、「グランド・トーナメント」のキーワード効果、激励のようなヒーローパワーの使用に誘発される効果を持つカードや、≪地底よりのもの≫などのヒーローパワーを使えば使うほどメリットが増すカードなどが発表されるのではないでしょうか。

 地底よりのもの.png

 

もし、新しく実装されるヒーローカードが「対戦開始時」に変身する効果だったら.......

面白いですよね。ワクワクしちゃいます。

 

ともあれ、今後の新カード発表が楽しみです。

 

年に3回のお祭り、新カード発表。

皆で盛大に楽しみましょう!!

 

サンキューベンブロード、サンキューブリザード、サンキューハースストーン!

 

 

最後に

 

今回も駄文にお付き合いいただきありがとうございました。

 

 

前回の記事はツイッター等でかなり多くの人にRT、favをしていただくことができました。非常に嬉しかったです。

 

 

今回の記事を書く励みにもなりました。

 

今回の記事は予想記事なので結構怪しい部分も多いです。

もしかしたら「ここロジックおかしくない?はい論破」みたいなことを感じられる方もいらっしゃったかもしれません。

私も勉強になりますので、ツイッターの引用RTなどでサンドバックにしていただけると嬉しいです。(炎上商法)

 

とにもかくにも、好意的であれ否定的であれ、ツイッター等でリアクションしていただけると幸いです。泣いて喜びます。

 

それでは次の記事でまたお会いしましょう。

 

 

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